チップの価値

収支麻雀にはチップが採用されている場合があります。
ルールは違えど雀荘ではほとんど採用されていますね。

この記事ではチップを含めた場合の収支の考え方を考察していきます。

(注:チップの確認)
チップとは「着順と関係のない収入」であり、主に赤ドラ、裏ドラ、一発役、役満につきます。
いくら集めても着順に関わる点棒にはならないため、
極端な話では20枚チップを得てもトビラスを食うことがあります。

ツモ時は全員からロン和了と同額を受け取ることになるため、
ツモで3倍の収入があるという特徴があります。

チップによる収入は点棒換算で○点相当と表現されます。
・点5で100円のチップは2000点相当
・点10で500円のチップは5000点相当
にそれぞれ該当します。

この記事の考察では5000点相当を例にとって考察します。
例では5000点相当を扱いますが、この記事の考察内容はチップの付き方(赤祝儀面前限定など)やチップの額に左右されません。

素点の価値

チップに関する考察をする前に、素点に関しての考察を行います。

「1000点和了における収入」を考える時、
素点以外にルールに応じた着順収入が存在するため、これは純粋な1000点にはなりません。

例えばウマ1-3のオーラスにおいて3位から2位に上昇する1000点は、21000点の収入があることになります。

そしてこれはオーラスに限った話ではなく、
平場においても素点収支によって各着順を取る確率が変動し、
それに応じた着順収支の分だけ獲得収支が発生します。

このことを意識した上で以降の文章を読んでください。

着順とチップの比較

enecreさんが半荘での東1局千点和了時(ツモ時の1100点を含む)の順位分布(鳳南統計)を出して下さっており、

1位から順に、32% - 26% - 23% - 19%となっています。

これをウマ1-3、オカ5000でウマオカ収入に換算すると5600点となり、
千点の和了でもウマオカで5000点以上の収入があることになります。

前提の文章で書いた通り、 試合中の点棒はウマオカがついてくる確率が高まる分額面以上に価値が大きいわけですね。

よってオーラスの着順に影響のない1000点とチップ5000点は等価値に比べることができますが、
平場における1000点の和了点と5000点のチップを等価で比べることはできません

これを比べるためには素点側にウマオカをのせてあげる必要があるのですが、
平場の1000点は6000点の価値、南2の1000点は3000点の価値
といった変更をすると非常にわかりづらいので、
チップの側を素点に合わせる操作を行います。

この観点から「1000点に5000点のウマオカが乗っている」という条件でチップの価値を「ウマオカが乗るはずの試合中の点棒」に逆算すると、
「収入5000点のチップは局内平場での素点換算では1000点程度の価値しかない。」
という結果が得られます。

故に平場における2000点+チップ1枚の聴牌は、
2000+5000 = 7000点の聴牌ではなく、
2000+1000 = 3000点の聴牌でしかない。
ということになります。(ツモは省略)

チップが5000点相当だったとしてもかなり順位重視に打つ必要があるということですね。

これは意外に思う人が多いと思います。
5000点相当は俗に「チップゲー」などど呼ばれていますが、
実際には感覚よりはるかに「順位ゲー」ですので注意してください。

チップを意識した誤戦術

巷でチップゲーと言われているだけあってかなりの誤戦術を見かけます。
採用してしまっている場合は速やかに修正しましょう。

(1)赤使用のテンパイ受け選択

「赤を使ったテンパイに取れる場合は必ず取る」という戦術は間違いです。

チップ一枚は5000点相当ですら素点換算1000点の価値しかないわけで、
白のみのフーロ聴牌でとあった時、
良形1000点と愚形3600点(ツモ率30%計算)の比較をすることになります。

この点で手牌を考察すれば、
が全生きなら打が正着になりますし、
が場に1枚見えるだけで打は致命的な誤打となります。

両面でも最強の部類に入る1-4待ち vs 愚形でも最弱の部類に入るカン4待ち
ですから当然ですね。

ちなみに打点が2000→3900の赤であるなら着順価値も大きいので打も有効になりますが、
それでも他家テンパイ率が高まる9巡目以降の正着は打となるでしょう。

流石に 3900→7700 であるならば常に赤を使用して大丈夫です。
(ただしこれはチップの影響ではなく3800の素点によるウマオカ効果である点に注意)

(2)トップ時にチップを取りに行く

1着と2着で40000点のウマオカ差があるわけで、トップ率を10%落とすだけで4000点を払う換算になっています。

赤がある(≒チップが確定した)良形手の押しならば有効な場面はあるでしょうが、
愚形での追っかけや裏期待のリーチは大抵誤打になります。

ただし、放銃率が小さく高い和了率での収入点がそのまま収入となる(完全順位性ではない)点も合わせれば、
先制良形手の場合は、役ありで着順価値のないリーチでもかけてしまって問題はありません。

またトップ重要という観点で、
オーラス和了トップ時に僅差の2着がいる場合に、
リーチならの聴牌からを切ってもいい場面は多いです。
チップがあるからこそ47はさらに出やすくなるでしょうし、オリや回す人数によって使い分けましょう。

ただし鳴き手の場合は相手がオリ、回し打ちに以降しづらいため、
普通に赤ドラを使ったテンパイに取ります。

(3)チップが確定した手での追っかけ

簡単に言うと2600点愚形のリーチ赤1で親リーチに追っかけてはいけません。

2600+5000点で8000クラスと考えて押す人がいますが、
先ほどの通り2600+1600で4200点の手、
ツモ即裏合わせてもせいぜい6000点程度の手でしかありません。

ウマオカを乗せた計算上では、
3900放銃ですらリー棒と合わせて収支換算25000点分の損失となるわけですから、平場の押し引きが赤によって狂わされないように注意してください。
チップは所詮1000点、2000点相当のチップに至っては400点です。

チップの価値

今までチップの価値が低く算出されていたのは、
平場においては着順の影響が大きく、
普通の和了点にウマオカが上乗せされているからでした。

裏を返すと着順がある程度変わらないほど点差が開くと、
チップの影響が大きくなっていくということになります。

トップの価値は大きいのでトップ目でチップを狙うことは有効にはなりませんが、
満貫和了でもどうしようもないダンラスの場合にタンヤオ赤1をフーロでさっさとテンパイしてしまい、ツモ専にして1枚オールを狙うのは大いに有効な戦術です。

この点を踏まえてチップの価値を指標にすると、

<5000点相当のチップ1枚の価値>

▼東場
・一律1000点、ダンラスのみ3000点

▼南場
・段トツ 2000点
・トップ 1000点
・2着目 0点
・3着目 1000点
・4着目 3000点
・段ラス 5000点

くらいと捉えておくのがちょうどいいと思います。
面倒なら常に1000点、トップが見えなくなったら2000点でもそれなりの指標でしょうか。

ちなみに2000点相当のチップはは常に無視でいいでしょうw

この指標に基づいて打点を計算して押し引きをすれば、
チップを意識しすぎることもなくまた無視することもなく、
チップ含んだルールに対応できると思います。


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