先制リーチ判断


多くの麻雀講座はまず序盤の手作りから扱いますが、こちらではテンパイにより近い段階における打牌選択を先に扱います。

テンパイに近い段階ほど技術の差が戦績に影響を与えやすく、テンパイに近い段階の打牌基準を理解しておくことで、テンパイに遠い段階の手作りがより理解しやすくなる為です。(従来の方法では、テンパイに遠い段階で孤立字牌を残してホンイツの可能性を残すといった手筋を理論的に解説するのが難しかった)。

それではまず、テンパイしている場合の打牌選択を考えていきましょう。



・テンパイのパターン分け

面子手のテンパイ形は、
311型(3面子1雀頭1搭子、つまり単騎待ち以外のテンパイ)
400型(単騎待ちテンパイ、多メンチャン含む)の二つに分けられます。
(アンコが無い六対子なら七対子テンパイ、ヤオ九牌が12種13牌か13種13牌なら国士無双テンパイ)。

打牌基準を正しく活用する為には、まず手牌について正しく認知することが必要です。
手牌が複雑で分かりにくいと感じたら、面子の数、雀頭の有無、搭子の数を確認することをお勧めします。



・メンゼンで先制テンパイしたら基本は即リーチ

科学する麻雀以降何度も言われているように、メンゼンで先制テンパイした場合はほとんどのケースでリーチ有利になります。
変化(または守備)より受け入れ優先。
目先の受け入れ(ダマによる和了率増加)より(リーチによる)高打点の受け入れ優先という手作りの考え方はここでも適用できます。

では、リーチをしない方がよいのはどのようなケースでしょうか。
リーチをしない理由として挙げられるのは、打点十分、流局間際、守備優先、和了優先、変化優先の5つがあります。

このうち、和了優先を主な理由でダマにするのは、目的≠局収支である場合(オーラスアガリトップはダマ等)や押し引き判断が絡む場合(先制リーチの現物でリーチすべきか等)になるので別の機会に、変化優先については、ダマだけでなくテンパイを外して1シャンテンに戻すケースも考慮する必要があるので後述するとして、今回は前3つの観点からそれぞれダマにすべきケースを考えていきます。



・ダマでも打点十分な場合のリーチ判断

基本はこちら先制聴牌即立直の原則と例外を参照されれば結構ですが、他家の挙動(リーチに何人攻めてくるか、ダマの場合何人攻め程度にアガリ牌が切られるか)を予想できるならより精度の高いリーチ判断を下せると言えます。(完全に予測するのは不可能だが、他家三人のうち一人でも予測できれば優劣が変わってくることが多々あることはシミュレートの結果からも分かる)

例えば(他の条件はシミュレートと同様として)リーチに対してほぼ確実に押してくると読める(3フーロしている、点棒状況から押さざるを得ない等)他家が一人いれば多くの場合リーチが有利になり、逆にリーチすればほぼ確実に降りてくるのに対し、ダマなら掴めばほぼ出ると読める(待ち牌の色以外の染め手を狙っていて、なおかつまだ手が遅い等)他家が一人いれば、多くの場合リーチすべきであってもダマが有利になると言えます。

また、ダマにすれば比較的出易く、リーチすれば通常の無スジ以上に出アガリが利きにくい(ヤオ九牌のドラ待ち等)ならダマ有利。
ダマにしても全体的にかなり出アガリが利きにくい(河から不要と読める他家がいない中張牌のドラ待ち等)場合や、既に別の他家仕掛けに降り気味に打っている他家が一人いて、こちらの待ちも仕掛けに通っていない場合はリーチ有利と言えます。
自分の河に安全牌の手がかりが少ない場合の字牌待ちやスジ待ちの場合もリーチ有利と言えるでしょう。

出アガリの可能性を高める為のダマなので、ツモ和了のメリットが特に大きいツモり四暗刻の場合(ダマ6翻以上はダマ推奨)や、フリテンの場合は当然ながらリーチ有利と言えます。



・ダマだと安手になる待ちや役無しになる待ちがある場合

基本はリーチとしますが、以下の場合はダマが有利になると言えます。

・河に安全牌の手がかりが多い為にリーチすると高確率で止められる一方、ダマなら高めが特に出やすい場合(6-9待ちで9が高めでクイタン仕掛けの他家がいる等)

・ダマにすれば役有りの方が比較的出易く、リーチすれば通常の無スジ以上に出アガリが利きにくく、役無しの方もあまり出アガリが期待できない場合(ドラの役牌と無スジ456のシャボ待ちなら役確定愚形程度とみなしてリーチ判断を考える、無スジ456側がドラなら、安全牌の手がかりが多い場合はダマ)。

・リーチして安目が出た場合でも見逃し有利になるほど安目高目に打点差がある場合(例:11123789m123p23sドラ北 ダマで4sが出ても見逃し、4sツモでも先制テンパイならフリテンリーチ)



・流局間際(残り3巡以下)のリーチ判断

流局間際であればリーチ棒の1000点を出すデメリットが大きくなりますが、それでも特にリーチによる打点上昇効率が良い場合(ダマ2翻、ダマ30符3翻)は基本リーチが有利です。(但し、流局間際となると、実戦では先制テンパイであるケースはあまり多くないことに注意。安全牌の手がかりが多いリーチや高打点テンパイ濃厚な仕掛けがいる場合は降りる選択を残すダマ推奨)



・守備優先でダマにするケース

アガリ牌が2枚以下で出アガリしやすい待ち(字牌待ちや安全牌の手がかりが多くない残り2枚のスジ待ちや壁待ちはリーチでよい)でない場合や、アガリ牌4枚以下のフリテンである場合は、序盤で特にリーチによる打点上昇効率が良い場合を除きダマ(またはテンパイ外し)にする方が失点回避の面で有利になります。

目安としてアガリ牌が2枚以下としましたが、2枚以下でも残り2枚が山に残っている可能性が高い場合(他家二人が1枚ずつ切っていて、残りの一人が待ち牌の色以外の染め手狙いである等)はリーチ有利、1枚切れでも切っている他家以外の二人に持たれている可能性が高ければダマ有利に傾きます。

また、リーチによる牽制効果が特に高く、手変わりも少ないので点棒状況上やむを得ない場合(南場でラス目の親等)もリーチします。

打点十分の場合と同様、基本を押さえつつも河や他家の挙動を意識して判断したいところです。
他に守備を考慮してダマにする場合がそこそこあるケースとして愚形リーチのみになる場合が挙げられますが、これは手変わりがどの程度あるかも大きく関わってくるので後述します。

次回は、テンパイ時の待ち選択について考察していきます。


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