包括的一向聴シミュレーション研究序論
第1 総論及びシミュレーションの内容
一向聴時に良形聴牌化率がA%、愚形聴牌率B%の時の一向聴シミュレーションをしてみた。
重要なシミュレーション条件は以下の通り(細かい条件は省略)
自分以外の3人のうち2人を超えて聴牌することはない(私のシミュレーションでは、基本的に自分以外の3人のうち1人しか聴牌することはないという仮定であった)
自分以外の2人が立直聴牌したら、自分は手仕舞いし、完全ベタオリに転化する。
自分が良形(両面)聴牌したら、3900で立直する(ただし、16順以後においてはタンピン2000ダマで聴牌)
自分が悪形聴牌したら、2600で立直(1.5人攻め)する(ただし、16順以後においてはタンヤオのみ1300でダマにする)
以上の条件(細かいものは省略)で、自分の良形聴牌・悪形聴牌を0%~20%まで移しつつ、和了率等を測定した。
第2 結果
1 和了率
和了率のグラフは以下の通りである。
上のURLが3順目のシミュレーション結果、下のURLが8順目のシミュレーション結果である。
3順目和了率

8順目和了率

グラフの見方を説明する。
横軸は1順あたりのリャンメン聴牌率(%)である。
縦軸は和了率である(%)。
そして、濃赤から黒の11本の直線はそれぞれ1順あたりのクソ待ち聴牌化率が0%、2%・・・20%のものである。
色と1順あたりのクソ待ち聴牌率の対応は「悪◎」の◎の部分を参考にされたい(例えば、悪10というのは1順あたりのクソ待ち聴牌化率が10%のものである)。
さて、これを見ると、イーシャンテン(厳密には先制イーシャンテン)時の和了率が分かる。
例えば、3順目のリャンメンリャンメン門前聴牌の場合の和了率は36%であり、これは1順あたりの門前クソ待ち聴牌化率が20%の場合と対応する。
和了率に関しては、3順目においては、門前クソ待ち聴牌化率1.4%と門前リャンメン聴牌化率1%がだいたい等価の関係になるだろうか。
他方、8順目においては、門前クソ待ち聴牌化率1.5~6%と門前リャンメン聴牌化率1%がだいたい等価の関係になると言えようか。
このグラフを比較すれば、1順あたりの門前立直リャンメン聴牌化率がA%で門前立直クソ待ちがB%の場合と、門前立直リャンメン聴牌化率がC%で門前立直クソ待ちがD%の場合においてどっちが和了しやすいかということを比較できると思う。
是非、戦略判断に供していただければ幸いである。
もっとも、ここで比較しているのは和了率なので(局内収支ではない、局内収支にしては後述)注意されたい。
2 聴牌率
同じように聴牌率や先制聴牌率についてもグラフにしたのでご覧いただきたい。
グラフの見方は縦軸が聴牌化率や先制聴牌化率になるだけで。
また、聴牌が条件だと悪形も良形も大差ないが、これは当然である。
3順目聴牌率

8順目聴牌率

3順目先制聴牌率

8順目先制聴牌率

3 局内収支期待値
局内収支についてグラフにしたものが下の二つのグラフである(縦軸が局内収支期待値)。
3順目局内収支期待値

8順目局内収支期待値

また、和了時の収入点(所謂打点)をプロットしたのが次のグラフである。
3順目打点期待値

8順目打点期待値

このグラフは2人立直しない限りベタオリしないというおそろしく攻め志向のシミュレーション結果である。
だから、ベタオリの条件を精緻化することにより、その条件が変わるであろう。
で、グラフについて見ると・・・。
どちらのグラフにおいても、門前クソ待ち聴牌化率2%と門前リャンメン聴牌化率1%がだいたい等価である。
局内収支判断をする場合はリャンメン聴牌率の比率がより重要になると見てよいだろう。
もっとも、「クソ待ち聴牌は聴牌でない」等というわけでもないようだが。
4 注意点
なお、もう一度述べるが、以上のグラフを見る上ではこのような問題点があるということに注意されたい。
一つ目に、ベタオリに対するスタンスが著しく希薄であるということ。
二つ目に、門前ピンフリャンメン聴牌と門前クソ待ち聴牌の比較になっていること(クイタンを考慮してなかったり、ピンフがつかない場合には役に立たないこと)。
三つ目に、2手先の聴牌(浮き牌にくっつくことによるリャンメン化等)は一切考慮してないこと。
しかし、今回の場合に加えて、「ピンフがつかない場合」、「クイタン(役牌のみ)に転化できる場合」についても同様の検討をすることで、あるいは、ベタオリに関する挙動を精緻化することにより、さらに精度のある戦術論を展開することが可能となるものと思われる。
この程度のことは精々「誰でも努力すれば取れなくはなかったが、誰も努力しなかったために取れなかったデータ」にすぎない。
この記事により、私もやろうと触発される人が現れることを願ってやまない。
終
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